創業等支援助成金
北海道当別町商工会女性部
平成26年度実績報告
滋賀県 東近江市商工会女性部所属
【事業名】
新たな特産品で地域を元気に!あかそばの郷・東近江in滋賀
【所属女性部名】
東近江市商工会女性部
【代表者氏名】
山本 美千代
【事業の概要】
地域の廃棄植物であった「赤そば」を有効活用し、製粉したソバ粉を使った手打ちそばや、新たに開発するソバ関連商品の提供を行うとともに、「そば道場」体験教室を開くことにより「あかそばの郷」として地域住民と観光客に親しまれる取り組みを行う。
【事業開始のきっかけ】
平成19年に東近江市愛東商工会が、全国展開支援事業補助金により調査研究を行ったところ、60年前まで景観作物として育てられていた「赤そば」の花の種が、民家の蔵からみつかった。地域の協力を得てその赤そばを休耕田を利用して復興栽培すると、かわいい赤い花を見ようと訪れる観光客増加効果が見られたが、落花後「赤そば」は廃棄されていた。その後、何か有効活用できないかと食用加工を試みたところ、赤そばは普通のそばに比べて香りが強いことが判明した。そして、東近江市商工会女性部の有志による「赤そばグループ」により、その香りを楽しんでもらおうと手打ちそばの研究を重ねテスト販売を実施した。
【事業の具体的な活動】
古民家にて打ち立て、湯がきたての手打ちそば(8割)処として、平成23年度と24年度は、毎月第3土日のみの営業とし、平成25年度は、毎月第1、第3土日に拡充してきた。
平成26年度の営業日については、従来の第1・第3土日から、毎週土日営業として営業日数を増やす予定だったが、粉の生産量が伴わず従来通りの営業活動となった。しかし、口コミやマスコミ等の取材効果もあり、地元住民を始め大阪、奈良など遠方からのお客様も多く訪れられるようになった。
【助成金の使途】
電動石臼製粉機の購入
専用機械を購入したことで、製粉から製麺まで一貫して行えるようになり、作業の効率が向上。また、そば挽きたての風味を壊さず、香りを活かしたおいしい手打ちそばを食べていただくことで、お客様に納得していただける商品に進化し好評を得、知名度が上昇した。年間来店客数約1200人、年間の地域への経済波及効果は、約120万となった。
【今後の展望】
効率的な生産体制を築くことにより、新商品開発の取り組みを行い、付加価値のある商品を増やし、売り上げ増加を図りたい。
【商工会の担当者から一言】
復活栽培した赤そばの手打ちそばで、東近江市(愛東地域)の特産品ブランド化を目指して取り組んでいる女性部有志の活動意欲が、地域の活性化に繋がっている。今後は、経済の波及効果にも大きな期待をしている。
岐阜県中津川北商工会女性部所属
【事業名】
「地域交流の場としてのコミュニティカフェの開業」事業
【所属女性部名】
中津川北商工会女性部
【代表者氏名】
吉村 あや子
【事業の概要】
地域交流の場として活用されてきた軽食提供店などの廃業に伴いコミュニティカフェを開業する事で、地域交流の場を形成する。地元住民や観光客などが気軽に利用できる「おもてなし処」してコンテナハウスを活用したカフェを開業。
【事業開始のきっかけ】
地域の方が気軽に集まれる場所として利用されている飲食店経営者が高齢を理由に廃業。コミュニティの場がなくなっていく事への危機感から開業を決意。
【事業の具体的な活動】
地域にはないコンテナハウスを利用したお洒落なカフェで、モーニングやランチ、夜は地域の方々の集会にも利用されている。また、地元野菜を使ったオリジナルメニューや地元木工業者の木製器を使うなど地域に目を向けた経営をしている。
【助成金の使途】
「コミュニティカフェ開業に伴う店舗費用など」
・基礎工事 ・内外装工事 ・水道工事 ・コンテナ代 ・材料費
・看板代 ・設備費 ・備品代
【事業の成果】
地域のコミュニティの場として定着しつつあり、朝から夕方まで賑わいを見せている。夜には集会の場として多くの利用があり固定客も多くなっている。コミュニティの場として地域活性化への波及効果は大きい。
【今後の展望】
地元若者で形成する地域活性化を目指す団体「付知GINZA会」と連携し、地元でしか食べられていないキノコ「さるまい茸」を活用したオリジナルメニューを開発し提供していく事で更なる事業発展を目指す。
【商工会の担当者から一言】
地域のコミュニティの場として、開業からこれまでは非常に良い状況が続いている。今後の更なる発展のために課題や問題点などを洗い出し、今後のプランの見直や再検討を行う事が重要であり、今後も密着した支援を継続していきます。
熊本県 五木村商工会女性部
【事業名】
五木のよかもんおすそわけプロジェクト
【代表者氏名】
田上 スミエ
【事業の概要】
五木村の地域資源を活用した特産品の開発をおこなう。特に商品価値の低い規格外品を農家から直接買い取り、女性部自ら商品開発を行うことで、部活動の充実を図り部員間の連携を深め、経営者としてのスキルを高め儲かる仕組みを作る。地域全体を巻き込むことで村の活性化にもつなげる。
【事業開始のきっかけ】
地元祭りでバザー出店を検討した際に、地元食材を活用した商品を販売したいとの声が上がり、五木村で催事の時に食べる伝統食の「混ぜ飯」を販売することになった。出来るだけ地元食材を活用して作った商品がとても好評で、部員間で商品化したい機運が高まっていった。
【事業の具体的な活動】
専門家を招いて素材の選定と商品のコンセプトを検討。山間地にある五木村で唯一、通年収穫できる素材として「椎茸」を採用し、コンセプトは、「都会の若いお母さんに安心安全な食を届ける」とした。
料理研究家を招いての試作を繰り返し、地元祭りでの試験販売を行い、商品の味付け、容量、パッケージデザインを決定した。
3月には、東京のアンテナショップでの試験販売と福岡での商談会にも参加した。また、行政、県担当者への新商品発表会を行い、メディアにも取り上げられた。
【助成金の使途】
商品を保存する上で欠かせない「真空パック機」を購入した。
107,784円
【事業の成果】
元素材である「椎茸」の規格外品を流通に乗せることができた。
「大人の贅沢 椎茸ごはん」と「子供も喜ぶ 椎茸ごはん」の2種類を開発することができた。どちらも無添加にこだわり、安心安全とおいしさを追求した商品となった。また、検討会や試作会を行う中で、女性部間の絆が深まり、より綿密な連携が取れるようになった。
【今後の展望】
地元物産館での土産物として、又、福岡の自然食品の店など食にこだわる消費者に向けて販売していく。製造は、女性部だけでなく地域の高齢者を巻き込んで生産量を増やし、地域での生きがいづくりを目指していく。
【商工会の担当者 から一言】
いつも作りなれているはずの「混ぜ飯」が、商品化となるととても多くのハードルがあり、部員の皆様の熱意がなければ商品化まではたどり着けなかったと思います。今後は、出来上がった商品を流通させるための販路開拓やPRなど新たな支援事業を継続させていきたいと思います。
岐阜県 小坂町商工会女性部
【事業名】
【代表者氏名】
部長 中谷 敬子
【事業の概要】
小坂町商工会女性部が、地元の炭酸泉を練りこんだ饅頭の皮、中身には安心安全のブランド肉、椎茸、ねぎなどを使用した「鉱泉肉まん」の研究・開発、OEM生産による商品化、販売を行う。
【事業開始のきっかけ】
地元では飛騨小坂ならではのお土産品を切望する声が強く、小坂の女性たちが町おこしと地域のPRの為に開発したファーストフード感覚の肉まんを作ろうと立ち上がった。
【事業の具体的な活動】
地元の炭酸泉、ブランド肉、椎茸、ねぎなどを使用した肉まんの研究・開発、OEM生産による商品化、販売を行う。その為に、新聞、地元広報、テレビ、展示等利用し「鉱泉肉まん」の認知度を上げ、飛騨小坂を知っていただく。
【助成金の使途】
広告宣伝費
(のぼり・広告チラシ・パンンレット・ポスター等作成費)
【事業の成果】
土産品としてはもとより、ファーストフードとして、街中、観光スポット、イベントでの販売を行い、地元食材の使用拡大や普及に貢献するとともに、観光地飛騨小坂の炭酸泉の認知度を上げることもできた。
【今後の展望】
地元食材を使用した商品への発展も期待でき、販売者、生産者の殆んどが商工会関係者のため、波及効果が確実に期待できる。地元で切望されている「小坂らしい土産物を」という要望にも応えることができる。小坂温泉郷は、炭酸泉の入浴のほか飲泉効果や鉱泉料理が特長であり、PRでの相乗効果が見込める。
【商工会の担当者から一言】
地元食材の消費拡大や普及にも貢献し、観光地飛騨小坂や小坂炭酸泉の認知度UPに繋げたいと思います。販売者を商工会加入店で扱っていただくことにより、販売店の利益UPにも繋げて行くことができたらと思います。
山梨県 中北ブロック商工会女性部(幹事商工会:韮崎市商工会)
【事業名】
地域資源を活用した特産品の商品化事業「寒干し梅」事業
【代表者氏名】
幹事商工会女性部長 島津 英子
【事業の概要】
中北ブロック女性部事業として実施してきた「寒干し梅」事業をさらに発展させ、商品化のための自立した組織体制を整備するとともに、蓄積してきたノウハウを基に売れる商品としての「寒干し梅」づくりに取り組む。組織や商品の基本コンセプトを明確にし、パッケージデザイン等を検討、製作、製造した。
【事業開始のきっかけ】
山梨県中部・北部の6商工会女性部で構成される「中北ブロック商工会女性部」が、地域資源である「梅」を活用した特産品づくりに取り組んだ。平成22年度より3年間県連の助成事業を活用し、「寒干し梅」を試作するとともに、特産品づくりの講習会、視察研修、商品化に向けたマニュアルの作成、食品検査、テストマーケティングを行った。
【事業の具体的な活動】
≪寒干し梅の製作活動≫
・6月に「南高梅」の自主収穫後1週間かけて本漬け作業をおこなう。
・6か月間漬け込み、1月に寒風にさらすため寒干し作業を2週間行って製品化。
・製品化にしたものを食品検査してから販売する。
≪パッケージの検討製作≫
・販売容量、パッケージの大きさ、仕様、ラベルのザイン等の検討をし製作。
助成金の使途 【助成金額:30万円】
・パッケージ製作及び加工費 314,215円
・材料費 156,775円
・その他事務経費 1,864円 事業費合計472,854円
【事業の成果】
・今後の生産量を安定化させるために本年度は収穫量を増やし、安定した品質製品作りに取り組んだ。
・パッケージ及びラベル等を製作したことにより、商品価値が上がり販売価格を安定化させることができた。
【今後の展望】
女性ならではの「おふくろの味」、他にはない「おやつ梅」、安心安全な「手作り」「添加物、着色料なし」を基本とした商品づくりを継続し、県内のお土産品売り場や県外への販路開拓に取り組む。
【商工会の担当者から一言】
次年度は、梅だけではなく生産上ででたシソの加工品づくりに取り組んでいけるよう提案するとともに、今後は商工会女性部をはなれ自立した組織体制で商品化できるよう支援していきたい。
青森県 田舎館村商工会女性部
【事業名】
田んぼアート魅力アップ貢献事業
【代表者氏名】
部長 須藤良子
【事業の概要】
持続事業とする為、村の観光資源である「田んぼアート」やその売店を活用し、開発商品であるお土産品「館城餅(ゆべし)」をPRし主力販売商品とする為の事業である。
【事業開始のきっかけ】
観光資源の知名度の拡大により、年々増える来場者数を目の当たりにした時、 部の活動のPRと事業の自己財源の確保を考えた事が、きっかけとなる。
【事業の具体的な活動】
「館城餅(ゆべし)」の改良及び売店コーナーのリニューアル。試食アンケートの実施。包装品の試作・製造商品の品質を確保する為の備品購入等売店コーナーの機能の充実を図り、販売環境の整備をした。
【助成金の使途】
備品購入費 37,500
広告宣伝費 10,800
調査研究費 60,770
包装試作費 131,760
売店ディスプレイ用品 17.280
使 用 料 48,000
【事業の成果】
村内業者へ優先的に販売場所の提供ができ、地物食材の活用により特産品のPRができたと同時に部の活動資金の確保へと繋がった。
今後の展望 売店事業を通して、村内業者に優先的に販売の場を提供するなど、商工業者の活性化の為のパイプ役となるよう事業の展開を図りたい。
【商工会の担当者から一言】
「全女性連」の助成金使用で、県外の女性部員の田んぼアートの来訪者が増えたことで、部員のモチベーションが上がり、次年度の話し合いをするなど、活性化が図られている。
特産品部会(山梨県 南アルプス市商工会女性部所属)
【事業名】
「南アルプスの風」~スモモ・キウイフルーツ(フルーツドレッシング)販路・販売量拡大事業~
【所属商工会女性部】
南アルプス市商工会女性部
【代表者氏名】
清水初恵
【事業の概要】
土産品や家庭での使用を目的とした商品としてだけではなく、贈答用として扱ってもらえるような商品作りを目指し、開発したキウイフルーツドレッシングとセットで販売し、販路を拡大するために容器・デザインを一新し、販路・販売量の拡大に繋がった。
今後、受注量が増加した際には市内の製造業者にドレッシングの製造を委託できるよう準備を進める考えである
【事業開始のきっかけ】
平成16年から、女性部員の有志で特産品部会を作り、地域振興を目的に特産品開発を進めてきました。H23年度まで指定管理施設のみで販売していたため販売量が伸びず、他の果物でのドレッシングの開発を進めてきた。H24年度にはキウイフルーツドレッシングが完成したのをきっかけに、容器やラベルデザインを一新し、販路・販売量の拡大を目標に事業を計画した。
【事業の具体的な活動】
① 新しい容器・ラベル等の作成 ②イベントなどへの参加 ③ メディア等へのPR
④ 生産体制(グループ交代制)検討 ⑤ 市内製造業者との製造委託検討
【助成金の使途】
ラベル・包装・容器・デザイン・制作費
【事業の成果】
本年は、容器・ラベルをリニューアルし、新たに包装用の袋を作成した。容器は今までの形に近い瓶の形状でプラスチックキャップが使用できる容器に変更した。それに伴い、ラベルデザインも一新し、「フルーツ王国南アルプス」がよりPRできるような商品名に改名した。また、袋入れで販売することで、お土産や贈り物などとして使いやすい商品になり、特に新商品のキウイフルーツドレシングが好評で販売数を伸ばしているが、反省点は容器・ラベル等の決定に時間が掛かりすぎてしまった事である。
【今後の展望】
南アルプス市の特産品の代表であるスモモとキウイを原材料としたドレッシングを開発・生産・販売していく事により他特産品との相乗効果により販路・販売量の拡大が期待できる。また、「フルーツ王国南アルプス」のPRにも大きく貢献できる。
【商工会の担当者から一言】
今年度キウイフルーツドレッシングの製品化に成功し、素材だけでなくパッケージやネーミングにもこだわって、「すもも畑のそよ風」と「キウイ畑の贈り物」を販売できるようになった。どちらも南アルプス市特産のフルーツを使った製品であり、ピューレの原料は100%市内で生産された果物である。地域農家と連携して新しい分野へ進出していこうという、農商工連携事業のモデルとして成功に結びつけ、地域に貢献して行くためにも、今まで以上に販路拡大に力をいれていって欲しい。
群馬県 草津町商工会女性部所属
草津味とうじうどんの商品化による草津新名物開発事業
【所属商工会女性部】
草津町商工会女性部
【代表者氏名】
宮崎洋子
【事業の概要】
草津新名物開発として、草津産の笹を使った「ちまき」の開発。
伝統的ちまきと中華風ちまきの開発を行った。
草津味とうじうどん及びちまきの宣伝活動を行った。
【事業開始のきっかけ】
草津味とうじうどんを平成22年に開発し、その販路開拓と新たな特産品を開発しようと考えていた。
【事業の具体的な活動】
・東京都女性連において、特産品事例発表及び試食を行い「草津味とうじうどん」のPRをすることができた。
・伝統的ちまき及び中華風ちまきづくりの講習会を開催し、草津産の笹を使ったちまきの商品開発を行った。伝統的ちまきは「商工祭」で宣伝することができた。
・「ぐんまちゃん家」において開催された「サロン・ドG」(記者発表)に参加し、「草津々味巻き」(ちまき)を紹介した。
【助成金の使途】
ちまきづくり講習、笹取り作業など
【事業の成果】
東京都女性部連合会との交流及び情報交換ができ、草津味うどんのPRができた。
伝統的ちまき・中華風ちまきの開発ができた。
サロン・ドGにおいてこれらのちまきのPRができた。
事業を進めていくにつれ、女性部員の意識が高まった。
女性部経営改善支援事業により「おかみ食堂」のロゴマークができた。
【今後の展望】
開発した「ちまき」の販路開拓を行いたい。
【商工会の担当者から一言】
部員が自主的に活動し、自分のお店でも利用したいと真剣に事業に取り組んでいた。これからも継続して特産品開発を進めてもらいたい。